不動産フランチャイズ主要企業を徹底比較!加盟メリットや企業ごとにかかる費用についても解説

作成日時: 2023.09.01 更新日時: 2024.06.14
  • コラム

FINSTAR AGENT編集部

不動産仲介では兼ねてよりフランチャイズ化によるFC店舗での事業展開の文化が根づいてきています。 飲食店やコンビニなどではよく聞くフランチャイズですが、不動産事業者の場合はどのようなものかピンとこない方もいるのではないかと思います。

そこで今回は不動産事業のフランチャイズの形式と今不動産業界で浸透しつつある働き方である不動産エージェントを比較しながら解説していきたいと思います。

不動産のフランチャイズとは?分かりやすく解説

不動産フランチャイズの仕組みや費用

フランチャイズのシステムを解説

まずは世間でよく聞くフランチャイズとは何か?について解説していきます。フランチャイズは言わば名前を借りてビジネス、商売を行うといったもので、加盟店は本部に経営利益から一部をロイヤリティ(使用料)として支払うことにより本部の名前(ブランド)を使用したり、今まで培われてきたマニュアル、マーケティング手法、仕入れ方法など諸々のノウハウを利用して経営を行えるというビジネスモデルの事を指します。

本部である企業を「フランチャイザー」、加盟店になる店舗を「フランチャイジー」、また世間一般に浸透してる言い方だと「フランチャイズチェーン店」といいます。

本部と加盟店はフランチャイズ契約を行いますが、本部の支店ではなくあくまで加盟している事業者としての開業なので、開業届や各種契約書や社会保険は加盟店のオーナーが用意する必要があります。

身近なフランチャイズの例でいえばコンビニがあげられます。元が酒屋だったお店が大手コンビニとしてフランチャイズ化後リニューアルした、といった光景を見かけたことはありませんでしょうか?

現在、日本ではフランチャイズに関した法律は整備されていませんが、独占禁止法を基に「フランチャイズガイドライン」を公正取引委員会が公表しているためこのガイドラインに則った取引を逸脱した場合、独占禁止法違反になる場合があります。

参考:「フランチャイズ・システムに関する独占禁止法上の考え方」ガイドブック

不動産仲介事業にも有利に働くフランチャイズのメリット

上記のようなフランチャイズのシステムですが、これらのシステムは不動産仲介事業でも大いに役立ちます。
以下では不動産事業においてフランチャイズ化によるメリットを解説していきたいと思います。

フランチャイズ本部のネームバリューを利用した営業ができる

大企業のネームバリューを利用できるのは信頼や安心感が重要な不動産という事業において非常にプラスになります。不動産事業は集客がとても重要であり、まず信頼を得るというのが鉄則です。
そんな中誰もが耳にしたことがある有名店として営業を行えるので顧客に胸襟を開いてもらえるチャンスがとても大きくなります。

フランチャイズ本部の研修、サポート体制を享受できる

不動産仲介は不動産という膨大な情報や知識が必要な分野である特性上、個人レベルでの宅地建物取引士の資格取得を目指すためや、各不動産に関連した法律の勉強はもちろんのこと、教育や経営ノウハウの蓄積が大きな課題となります。
そんな中、フランチャイズ化することにより長年事業者として培われた企業本部の研修制度を取り入れることで営業の基本や知識の共有、経営におけるサポートを受けることができます。
不動産営業の経験はあっても経営などについては右も左もわからないという状態から始めるよりも圧倒的に開業しやすくなります。

フランチャイズ本部の関連企業サービスなどの提供や割安利用ができる

不動産事業において物件や顧客情報の管理はとても重要ですが、紙媒体では膨大になってしまい管理が非常に難しくなってしまいます。
さらには、個人経営でIT化やDX化を進めるのは資金や人員的にもなかなか難しい。
ですが、もともとIT化の進んだ企業である本部のシステムを利用できればその問題を一気に解決できます。

そして不動産の物件情報を掲載するSUUMOをはじめとしたポータルサイトなども割安になった価格で利用することや、フランチャイズ企業のみが利用できるポータルサイトへの掲載も可能となっています。
このようにFCとして加盟することによって受けられるメリットは非常に大きく、多岐にわたります。
ですが、メリットだけでなくやはりデメリットも存在します。ここからはデメリットの部分にも触れていきましょう。

不動産仲介事業におけるフランチャイズのデメリット

ここまで不動産仲介事業におけるフランチャイズ加盟のメリットを紹介させていただきましたが、ここからはデメリットについても触れていきます。

加盟にあたってのロイヤリティの問題

一番のデメリットはやはりロイヤリティ(使用料)があげられます。
加盟にあたっては加盟料や月々の維持費などを含めたロイヤリティが発生します。これを支払うことにより通常の開業費用に加え+αの費用が掛かってしまいます。

ロイヤリティは企業によってシステムがそれぞれ異なりますが、固定費を支払う場合や、店舗の売上から割合で支払う場合などがあります。
ロイヤリティに関してはどのような場合も支払いは必ずありますので、自身の店舗の売り上げが落ちてしまい収入が減った場合にはロイヤリティにより経営が圧迫されてしまう懸念があります。

ネームバリューが裏目に出てしまう可能性がある

メリットの項で解説させていただいたネームバリューを利用できるというメリットですが、有名な企業の名前を借りられるのは必ずしも安心感や信頼を得られるとは限りません

万が一、加盟企業や自分以外の加盟店で炎上が起きるような不祥事が発生した場合、企業の信頼が落ちてしまい、不祥事とは無関係の自身の店舗にも飛び火が起きてしまうということも懸念されます。
このように名前を借りて経営を行うフランチャイズというシステムは利害が表裏一体となってしまう場合もあります。

希望通りの土地で出店ができない場合がある

フランチャイズを展開する企業側としては自身のフランチャイジーを増やして収益を伸ばしたいため、より多くの加盟店を募ります。
その為、発生してしまうのが「競合を避けるためにエリアを区切る」という施策です。
エリアが区切られ、すでにフランチャイジーが店舗を構えてる場合、そのエリアが出店希望の土地だったとしても出店できない場合があります。

不動産仲介事業の場合、自身がしっかり基盤を作った地場で事業展開したいというケースが多いため、希望したエリアで出店が行えない場合そもそも事業を起こすことが難しくなってしまうという可能性もあり得ます。
このようにフランチャイズ化は一長一短、必ずしもプラスだけとは言えません。
そこでここからはフランチャイズ化に近いスタイルでデメリットを抑えられる不動産エージェントという働き方をフランチャイズと比較しつつ紹介していきます。

不動産フランチャイズの主要企業を比較

以下では主要な不動産フランチャイズのロイヤリティや加盟料を比較して見ていきます。
どこの企業に加盟するかフランチャイズ選びの参考にしてみてください。

フランチャイザー加盟料ロイヤリティ契約期間
ハウスドゥ150万円11万円(税込)/月固定3年間
RE/MAX55万円〜220万円11万円(税込)/月固定、仲介手数料の6%5年間
センチュリー21要問合せ要問合せ5年間
LIXIL不動産要問合せ要問合せ要問合せ
リノベ不動産396万円1%〜3%(自社集客時)要問合せ
アパマンショップ要問合せ要問合せ2年間
ホームメイト要問合せ要問合せ2年間
エイブル150万円25万円(税別)/月固定要問合せ
ミニミニ出店地域により異なる出店地域により異なる2年間
いい部屋ネット要問合せ33万円(税込)/月固定1年間

不動産業の開業資金は約400万〜1,000万円が目安とされており、全日本不動産協会に加入しない場合には営業保証金の支払いが必要になるため約1,000万〜1,800万円の費用がかかるとされていますが、フランチャイズに加盟することで初期費用を大きく抑えることはできますがそれでもやはり数百万単位での加盟料というのは必ずかかってきます。

参考:公益社団法人 全日本不動産協会 埼玉県本部「不動産で独立するときに資金はいくら必要?」

ハウスドゥ

ハウスドゥのフランチャイズ

ハウスドゥは株式会社ハウスドゥ住宅販売が展開する不動産フランチャイズとなっており、不動産の基礎からマネジメント、店舗運営のノウハウまで充実なサポート体制が特徴的です。

他にも、年に一度全国から加盟店が集結するオフラインイベントを開催しており、優秀店舗の表彰式もあり加盟店同士が交流できる場を積極的に開催しています。

RE/MAX

RE/MAXのフランチャイズ

RE/MAX(リマックス)はアメリカ発祥の不動産仲介業フランチャイズです。RE/MAXでは「オフィスオーナー」としてフランチャイズ加盟をし、そこにエージェントが登録、月額費用を支払い所属するスタイルとなっています。

オフィスオーナーはエージェントにオフィスを提供したりさまざまな面でエージェントをサポートする存在になり、オフィスオーナーはエージェントの理想を叶えるために多面的なサポートを行う必要があります。

センチュリー21

センチュリー21のフランチャイズ

センチュリー21はアメリカで創業され、80カ国、合計約8,000店舗を展開する老舗不動産フランチャイズです。

センチュリー21では全国の加盟店が抱える独自つの物件情報が蓄積された総合サイトを展開し、加盟店の集客力アップや売り上げ向上に貢献しているのも特徴です。
また、研修プログラムも充実しており不動産実務に必要な基礎知識や営業スキル、ITツールのマニュアルなど新入社員から経営層まで幅広く人材育成を行っています。

LIXIL不動産

LIXIL不動産のフランチャイズ

LIXIL不動産は、株式会社LIXILイーアールエージャパンが本部となっており日本の住宅産業をリードする株式会社LIXILのグループ会社の不動産フランチャイズです。

LIXIL不動産では単なる不動産仲介に限らず、相続ビジネスやリースバック、ホームページ制作サービスなども行っています。

リノベ不動産

リノベ不動産のフランチャイズ

リノベ不動産は、株式会社WAKUWAKUが運営する中古仲介とリノベーションを掛け合わせたワンストップビジネスを展開する不動産フランチャイズです。

不動産領域である集客・物件探しから建築領域のデザインや工事まで全てを行い引き渡しを行うため高い収益性を見込めるフランチャイズ企業となっています。

アパマンショップ

アパマンショップのフランチャイズ

全国各地に店舗があるアパマンショップですが、フランチャイズ店と直営店舗の2種類が存在しています。
直営店舗はアパマンショップが直接経営する一方、フランチャイズ店は加盟オーナーに経営を一任しています。

アパマンショップでは出店するテナントの形状や立地に合わせた細かなルールを設け、各店舗ごとに最適な店舗作りを徹底しているのも特徴です。

ホームメイト

ホームメイトのフランチャイズ

ホームメイトは、東建コーポレーション株式会社が展開する不動産フランチャイズです。

ホームメイトでは独自に展開する総合不動産情報サイトを加盟店も利用することができ、オンライン上で物件を紹介できる「オンライン面談・相談」や「オンライン内見」などお客様から申し込んでいただくことが可能です。
さらには、物件詳細ページにてRICOH THETAを利用した360度パノラマビューを無料で掲載することもでき、加盟店へのサポートも充実しています。

エイブル

エイブルのフランチャイズ

エイブルは昭和54年に創業し現在、フランチャイズ加盟店や海外店舗を含み800店舗以上を展開する大手不動産フランチャイズです。

エイブル本部では運営マニュアルが日々蓄積されており、エイブルにフランチャイズ加盟することで不動産知識はもちろん、経営ノウハウや充実した研修を受けることが可能です。
またエイブルでは、建設、中古車販売、食品卸などの異業種からの参入が多いのも特徴の一つです。
圧倒的なブランド力や充実したメディア露出もあるため未経験でもゼロからの集客が可能で新規加盟を行うオーナーも安心の不動産フランチャイズとなっています。

ミニミニ

ミニミニのフランチャイズ

ミニミニは、株式会社ミニミニ・フランチャイズが展開する不動産フランチャイズです。全国には既に数多くの店舗が出店されていますが、地域密着型のスタイルで運営を行っています。

ミニミニにフランチャイズ加盟を行うとオフィシャルサイトに物件情報の掲載が行えるほか、日々のルーティンワークの負担を軽減するための専用システムなどが利用できるようになります。

いい部屋ネット

いい部屋ネットのフランチャイズ

いい部屋ネットは、大東建託リーシング株式会社が展開する不動産フランチャイズで、13年連続賃貸仲介件数No.1と圧倒的な実績を誇っています。

全国に250以上もの店舗を構え、テレビCMやWebメディアなどにも積極的に露出しブランド認知度の向上を図っています。
いい部屋ネットは賃貸仲介に限らず売買仲介も行っており、Webからの集客を増やすノウハウなどの提供を行っているため初心者の方も比較的安心して不動産業に挑戦できるといえるでしょう。

個人でリスクを抑えて不動産仲介事業ができる不動産エージェント

不動産エージェントの働き方

ここまで不動産仲介事業のフランチャイズ化についてメリットとデメリットを解説させていただきました。

良い点も悪い点もあり、自身の求めるもの次第では充分にフランチャイズ化を検討すべき開業方法となります。
ですがその一方でデメリットが気になるという方も多いと思います。そこでここからはフランチャイズに近いメリットを持ち、更にリスクを抑えて働くことができる不動産エージェントについて紹介していきます。

不動産エージェントとは?

不動産エージェントとは不動産に関連した取引、売買や賃貸借契約などにおける交渉をはじめとした多岐にわたる面を顧客の代理人としてサポートするプロフェッショナルです。

従来の不動産会社従業員との違いは従業員として登用されているのではなく個人としてエージェント会社と契約を結ぶという点です。

出社義務やノルマはなく、自身の判断に応じてオフィス利用などはできるという個人の裁量による動きが許された働き方であり、従来の会社員としての不動産営業では会社の方針やノルマに縛られることで出来なかったような提案なども自己の判断で行えるため、よりお客様ファーストに柔軟な営業活動ができます。

更に個人事業主として働くという性質上、従来的な従業員とは異なり、自身を広告塔として自社サイトを立ち上げて集客に繋げるなど、上記の出勤義務やノルマの有無とおなじく自身の裁量で自由に方針を決めて営業活動ができる為、会社に属するというよりもフランチャイズ化に近い性質を持っているといえます。

フランチャイズ化と同様のメリットを得られる

まずメリットの点ですが、フランチャイズ展開を行っている大手企業に比べれば劣るものの、昨今不動産エージェントという働き方は注目を浴び、広告展開も盛んでネット記事などにも頻繁に取り上げられることが増えています。これによりエージェント会社によっては充分にネームバリューを利用した営業活動を行う事ができます。

さらにエージェント会社では手厚いサポートと研修体制を導入しているところが多く、大手フランチャイズ企業と同等もしくは、それ以上のサポートで不動産仲介営業の根幹である顧客との対話に業務の大半を割くことができます。
更に物件や顧客管理用のシステムを利用することができるエージェント会社も多く、本来自費で掲載するポータルサイトの物件掲載をお得に利用できる会社もあります。

このようにフランチャイズ化に近いメリットを受けることができます。

フランチャイズ化と同様のデメリットは抑えられる。

上記のようにフランチャイズ化での開業に近いメリットを受けられる不動産エージェントですが、さらにフランチャイズ化によるデメリットの部分は抑えることが出来てしまいます。

まずはロイヤリティに関してですが、全てのエージェント会社ではないものの登録費や維持費などを必要としないエージェント会社が多く、ロイヤリティという固定費に悩まされることなく不動産仲介を行う事ができる会社が多く存在します。
また、地域に関しても不動産エージェントは基本的に現地での集客方法などの裁量も全てエージェントに一任していますので他のエージェントとエリアが被ったからといって何かの制約を持たされることは無いので自由な活動が担保されています。

このようにフランチャイズ化と同じようなメリットを享受し更にデメリットは抑えて働くことができるのが不動産エージェントとなります。
そしてこのすべてのメリットを抑えている不動産エージェント会社が「FINSTAR AGENT」です。

FINSTAR AGENT

上記のメリットを全て網羅し、さらに報酬率は不動産エージェント会社の中でも屈指の最大80%を誇っています。

開業やフランチャイズ化を検討している不動産業界人の方は是非不動産エージェントとしFINSTAR AGENTでまずはノウハウを構築してから開業準備に進まれてみるのはいかがでしょうか?

まとめ

今回は不動産仲介事業のフランチャイズ化のメリット、デメリットと不動産エージェントについて解説させていただきました。

これから開業を目指して独立開業するか、フランチャイズ化するか悩んでいる方、小規模で不動産業をすでに行っていてフランチャイズ化を検討している方などはもう一つの選択肢として是非不動産エージェントを候補の一つとしてみてはいかがでしょうか?