
不動産エージェントの現実とは?実際に稼げる?厳しい?事例などから徹底検証
- コラム
FINSTAR AGENT編集部
不動産エージェントという働き方が注目を集める一方で、「現実はどうなのか?」と疑問に思う方も少なくありません。
高収入・自由な働き方といったメリットに惹かれてエージェントを目指す人は年々増えていますが、その裏側には「収入が不安定」「すべての責任を自分で負う」といった厳しい現実も存在します。
本記事では、不動産エージェントという働き方が広がった背景から、実際のメリット・デメリット、活躍するために必要な資質、よくある疑問まで、現場のリアルを深掘りして解説します。
これから不動産エージェントを目指したいという方は、ぜひ参考にしてください。
目次
不動産エージェントという働き方が広がった背景とは
不動産エージェントという働き方は、フリーランス志向や成果主義を重視する人々にとって、注目を集める新たなキャリアパスとなっています。
完全歩合制で高い報酬を目指せる点や、時間や場所に縛られない自由な働き方が魅力ですが、その背景には不動産業界の構造変化と社会的な流れがあります。
以下では、不動産エージェントという働き方が誕生し、広がってきた背景について見ていきましょう。
アメリカ発祥の成果主義モデルがベースに
不動産エージェントのスタイルは、20世紀後半のアメリカで生まれました。多様な働き方や個人主義、成果に応じた報酬制度が重視される文化の中で、会社に所属せず個人で活動する不動産エージェントという仕組みが確立されたのです。
このモデルは「努力が報酬に直結する」という点が魅力であり、日本でもフリーランス思考や副業志向の高まりとともに注目されるようになりました。
インターネットの普及が自由な働き方を後押し
2000年代以降、インターネットの発展により不動産業界にもオンラインプラットフォームやSNSが浸透し、個人でも顧客を獲得しやすい時代へと移行しました。
さらに、2020年以降のコロナ禍によってリモートワークが一気に普及。物件の内覧や契約、顧客対応もオンラインで対応できるようになり、「会社に縛られない不動産営業」が現実的な選択肢となりました。
不動産エージェントとして働く現実:メリットについて
不動産エージェントという働き方には、正社員としての不動産営業とは異なる多くの魅力があります。とくに、成果が収入に直結する報酬体系や、時間や場所に縛られない自由な働き方は、多くの人にとって新しいキャリアの選択肢となり得ます。
以下では、その代表的なメリットについて詳しく見ていきましょう。
努力がそのまま収入に直結する
不動産エージェントの大きな特徴は、完全成果報酬型の報酬制度にあります。契約を成立させるごとに、仲介手数料の一定割合が直接自分の収入になるため、営業力や提案力がそのまま収入に直結します。
とくに報酬還元率が高いプラットフォームを活用すれば、1件の取引で数十万円〜数百万円の報酬を得ることも可能です。頑張った分だけ報われるという実感は、仕事へのモチベーションにもつながります。
時間と場所に縛られない自由な働き方が目指せる
不動産エージェントは、オフィスへの出社や決まった勤務時間に縛られることなく、基本的に自分の裁量で業務を進めることができます。パソコンとインターネット環境があれば、自宅やカフェ、外出先など好きな場所で仕事ができるのも魅力のひとつです。
また、営業ノルマが設けられていないケースも多く、働く時間や案件数も自分でコントロールできます。子育てや介護、本業とのバランスを考慮しながら働きたい方にとっても、無理のないスタイルで続けやすい仕事といえるでしょう。
成果を実感しやすく、仕事への満足度が高い
不動産エージェントは、収入だけでなく「自分の行動が成果につながった」という手応えを感じやすい点でも評価されています。顧客対応や提案内容がそのまま契約の成否に影響するため、毎回の案件が成長のチャンスにもなります。
さらに、誰かの評価や社内事情に左右されず、自分のスキルと工夫次第でキャリアを切り拓けることも魅力のひとつです。こうした環境は、より主体的に働きたい方にとって理想的なステージとなるでしょう。
不動産エージェントとして働く現実:デメリットについて
不動産エージェントは自由度が高く、成果次第で高収入も目指せる一方で、決して楽な仕事ではありません。
ここでは、不動産エージェントとして活動するうえで避けて通れないデメリットについて見ていきましょう。
案件が少なければ収入が下がるリスクがある
エージェントは完全成果報酬で働くため、案件がなければ報酬も発生しません。季節や景気によって需要が上下することもあり、安定した収入を維持するのが難しい時期もあります。
さらに、営業活動に必要な交通費や広告費はすべて自己負担となるケースが多く、固定費の支出だけが先行することも少なくありません。安定的な資金繰りや、余裕を持った経費管理ができなければ、経済的なプレッシャーに直面する可能性もあります。
日々のキャッシュフロー管理が不可欠
どんなに成約数が増えても、手元にお金が残らなければビジネスは続けられません。とくに、契約から報酬の入金までにはタイムラグがあるため、先行投資が必要な時期と入金の時期とのバランスを取ることが重要です。
経費の見通しを立て、収入の波を見越した資金管理を行えるかどうかが、長く活動を続けられるかの分かれ道になります。
すべての業務を自分で完結させる責任がある
不動産エージェントは会社に守られた立場ではないため、顧客対応や物件調査、契約手続き、営業戦略の立案など、業務全体を自らの責任で遂行する必要があります。
そのためには、強い自己管理能力と、営業スキルだけでなく契約知識やマーケティング感覚など、幅広いビジネススキルが求められます。自由な働き方の裏には、こうした自己完結型の厳しさがあるという現実を理解しておくことが大切です。
不動産エージェントの現実:成功事例について
ここからは、不動産エージェントとして高い成果を上げているCさんのケースをご紹介します。Cさんは、東京都内で現地売出を中心に据えた戦略を展開し、大きな成功を収めています。こうした活動がエージェント業務にどのように寄与しているのか、具体的に見ていきましょう。
現地売出しを軸にした営業戦略
売主から物件を預かったCさんは、現地での売出を一貫して行うことでの売却活動を開始しました。このアプローチは、現地を訪れる潜在顧客の感情に訴えるものであり、他のエージェントとは一線を画しています。
誘導ツールや告知物による来場促進
Cさんは、物件前に目立つ矢印コーンを設置し、訪問者を効率的に誘導する形を取っています。この工夫により、視覚的にも誘目しやすく、通行人や近隣住民が足を止めるようになりました。
「現地内覧会実施中!」と書かれた旗や看板を立て、イベント感を強調することで、とくに週末には多くの見学者を集めることに成功しています。
丁寧なフォローアップで信頼を構築
Cさんは、内覧会に集まった顧客のデータをしっかりと管理し、内覧後はすぐに感謝のメッセージや物件の詳細を送信しています。その後も定期的にフォローアップを行い、顧客が抱える疑問を迅速に解消することに努めています。
こうした現地売り出しの戦略を駆使した結果、Cさんは預かった物件をわずか1ヶ月足らずで成約させることができました。
報酬実績の一例
以下の表は、実際の物件価格とその仲介手数料、エージェントの報酬額を示したものです。
物件価格 | 仲介手数料 | 報酬率 | エージェント報酬額 |
---|---|---|---|
38,000,000円 | 2,400,000円 | 80% | 1,920,000円 |
※両手取引での計算となります。
このようにわずか1件の成約でも高収入につながる点は、不動産エージェントの大きな魅力といえます。
不動産エージェントの現実:向いている人物像
不動産エージェントとして活躍するためには、特定のスキルや性格特性が求められます。以下では、エージェントに向いている人の特徴について詳しく見ていきましょう。
自立的に活動できる人
不動産エージェントは、独立して活動することが前提であるため、自己管理能力が極めて重要となります。エージェントとしての現実には、業務の計画から顧客とのやりとり、契約交渉、さらにはアフターフォローまで、すべてを遂行する責任が伴います。
会社から業務指示を受けるわけではないため、自分でスケジュールを管理し、目標に向かって継続的に行動し続けられるかどうかが重要です。誰かに管理されない環境に魅力を感じる一方で、気持ちの維持や行動の継続には強い意志が必要とされます。とくに、思うように結果が出ない時期でもモチベーションを保ち、地道に行動を積み重ねていける人は、着実にチャンスを広げていけるでしょう。
コミュニケーション力に優れている人
不動産エージェントとして成果を出すためには、優れたコミュニケーション力が欠かせません。不動産は高額な買い物であり、顧客にとって人生の大きな節目に関わる取引でもあります。そのため、まずは信頼関係の構築が何よりも重要です。
顧客の話を丁寧に聞き取り、その言葉の裏にある本音や不安をくみ取る傾聴力は、相手の期待に応える提案を行う上で土台となります。知識を一方的に伝えるのではなく、相手の立場に寄り添いながら最適な選択肢を一緒に考えていける関係性が理想です。
また、売主・買主に加え、管理会社や司法書士など、複数の関係者とやりとりする場面も多いため、情報を的確に伝える力や、立場の異なる相手との調整・交渉を円滑に進めるスキルも求められます。
こうした丁寧な対話を積み重ねることが、最終的な契約の成立だけでなく、リピートや紹介といった次の成果にもつながっていくのです。
新しいことにも前向きに取り組める人
不動産業界は、市場動向や顧客ニーズ、活用されるツールなどの変化が激しい分野です。そのため、状況の変化を柔軟に受け入れ、楽しみながら対応できる姿勢は、エージェントとして長く活躍するうえで大きな強みになります。
たとえば、SNSやWeb広告を使った集客方法、CRMツールによる顧客管理、バーチャル内覧や動画コンテンツの導入など、営業活動の手法は年々進化しています。こうした新しいツールや仕組みを自ら積極的に学び、実践できる人は、成果を出しやすく、周囲との差別化にもつながります。
もちろん、新しいことに挑戦する過程では失敗もつきものです。しかし、そうした経験から学びを得て次に活かせる人は、着実に力をつけていきます。「うまくいかなかったから終わり」ではなく、「次はどうすればうまくいくか」と考え続けられる姿勢が、不動産エージェントという自由度の高い働き方にフィットします。
不動産エージェントの現実に関するよくある質問
不動産エージェントという働き方に興味はあるけれど、「実際のところどうなの?」「ちゃんと稼げるの?」「未経験でも本当にやっていける?」といった不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、よくある疑問を通して不動産エージェントの実態や現実的な課題にフォーカスし、検討時に押さえておきたいポイントをわかりやすく解説していきます。
不動産エージェントは未経験からでも始められますか?
多くのプラットフォームでは未経験者の受け入れも行っています。不動産業界の知識や営業経験がなくても、研修制度やマニュアル、先輩エージェントのサポートが整っているため、基礎から学ぶことが可能です。ただし、宅地建物取引士(宅建)の資格が必要なケースもあるため、事前に確認しておくと安心です。
不動産エージェントを始めるのに資格は必要ですか?
業務の中で契約締結や重要事項説明などを行う場合には、宅地建物取引士(宅建士)の資格が必要です。ただし、集客や内覧対応など、一部の業務を補助的に行うだけであれば資格がなくても活動可能なケースもあります。どの範囲まで業務を担うかによって必要な資格は変わります。
正社員として働く不動産営業との違いは何ですか?
最大の違いは「雇用形態」と「報酬体系」です。正社員は固定給+インセンティブが一般的ですが、不動産エージェントは完全成果報酬型です。働く時間・場所・営業手法も個人の裁量に任されるため、より自由度の高い働き方ができますが、その分すべての責任を自分で負う必要があります。
不動産エージェントの年収はどのくらいですか?
1件あたりの仲介手数料から高還元を受けられるため、年収1000万円以上を目指すことも可能です。一方で、案件を獲得できなければ収入ゼロの月もあり得ます。平均的には、年収300〜600万円台が多いものの、実力と戦略によって幅広く変動します。
主婦でも不動産エージェントはできますか?
柔軟な働き方ができるため、子育て中の主婦にも向いています。平日の昼間だけ稼働したり、土日のみ内覧の対応をしたりと、自分のライフスタイルに合わせてスケジュールを調整できます。ただし、報酬を得るには成果が必要なため、限られた時間内で効率よく動く工夫が必要です。
不動産エージェントはどうやって活動すればいいですか?
エージェントとして活動するには、不動産エージェントプラットフォームやエージェント制度を設けている不動産会社に登録するのが一般的です。各社で報酬率やサポート体制、取り扱い物件の種類が異なるため、事前に比較検討し、自分に合った環境を選ぶことが大切です。
不動産エージェントは本当に稼げますか?
稼げる可能性は十分にありますが、努力や営業力、戦略次第です。とくに初期は案件獲得や信頼構築に時間がかかるため、すぐに高収入になるわけではありません。加えて、交通費や広告費なども自己負担となるケースが多く、稼ぐためには継続的な行動と自己投資が不可欠です。
不動産エージェントを辞める人の理由は?
主な理由としては、収入の不安定さ・案件獲得の難しさ・自己管理の負担などが挙げられます。とくに「思っていたより自由ではなかった」「時間の捻出が難しく継続できなかった」など、理想と現実のギャップが大きくなると離脱につながる傾向があります。事前に現実を理解し、継続的に努力できるかが重要なポイントです。
不動産エージェントとして働くなら「FINSTAR AGENT」

FINSTAR AGENT(フィンスターエージェント)は、株式会社フィンスターが展開する不動産エージェントプラットフォームです。2023年にサービスを開始した後発企業ながら、すでに多くの不動産エージェントが在籍し、急成長を遂げています。
FINSTAR AGENTは業界最高水準の高い報酬率を誇り、エージェントに対して最大90%の報酬を還元。これにより、不動産仲介だけでなく買取再販にも対応し、エージェントの成果に応じた高収入が期待できます。
加えて、実需や収益区分マンション、一等収益アパートなど、各分野に特化した経験豊富な専属マネージャーが、不動産エージェントを全面的にサポートしています。
さらには、FINSTAR AGENTのサポートチームが煩雑なバックオフィス業務を引き受けることで、不動産仲介で時間を最も消費する書類作成などの業務を大幅に軽減し、エージェントは顧客への提案活動に集中できます。
業務効率を最大限に高めるためにさまざまな分野での経験を持つプロフェッショナルが、エージェントの成功をサポートしますので、理想的な環境をお探しの方はぜひご相談ください。
まとめ
不動産エージェントという働き方には、自由度の高さや高収入が期待できる一方で、安定しない収入や強い自己管理能力が求められるなど、現実的な課題も存在します。
「思ったよりも甘くなかった」「想像していた自由とは違った」と感じて離脱してしまう人がいる一方で、適切な環境と継続的な努力によって大きく稼ぎ、理想のライフスタイルを実現している人も数多くいます。
だからこそ、最初の一歩は「正しい情報を得ること」が何より重要です。
FINSTAR AGENTでは、これから不動産エージェントを目指す方に向けた相談会を定期的に開催しています。「自分にも向いているのか不安」「本当に稼げるのか現実を知りたい」といった疑問をお持ちの方も、ぜひお気軽にご参加ください。